海外の「今」を知ることで日本のこれからを提起する。

君はどこにでも行ける
堀江貴文
徳間書店
2016-03-25


さて堀江氏の本、3冊目。

今回は比較的最近リリースされた本で、堀江氏がここ10年くらいで感じた海外の違い、日本国内の変化について書かれている本です。

アジア圏はここ数年で非常にGDPが上昇しました。
それに対し日本は一人当たりのGDP27位と、あまり働かないイメージのあるイタリアなどと同じクラス。
これはこの本には記述がないのですが、ドルベースで換算したためにこの本がリリースされた頃の円安に誘導され、対比的に下落したのでは?とも思いますが、とにかく「進出するアジア」「衰退する日本」という構造を言いたいのだな、と思います。


実際、頻繁に中国出張をしている取引先のCクラスと話をすることも多いのですが、7年ほど前はお昼ごはんは日本人の自分がレストランへ連れていき、現地スタッフ10人分くらいご馳走していたが、近年はランチの値上がりがあまりにも顕著で、そんな気前の良いことができなくなってしまった。
といったことを聞きます。

実際、中国のGDP成長は(一部の貧困層を除いて)めざましく進歩していますし、日本の円の価値が上がったり、経済成長が末端まで届いているかというとそうではないと思います。

同様にアジアは多くの国が成長を遂げており、それは最近リリースされているスマートフォンなどから見ても実感できると思います。

アジアの「元新興国」で販売されているスマホの価格帯。


スマートフォンとしてリリースされているメーカーで、「ASUS」「HUAWEI」などはそれほどITリテラシが高くない人でも名前を知っているメーカーとなったのでは無いでしょうか。
ASUSなんて緋色から見るとマザーボードメーカーで、GIGABYTEやMSIなどと同列視してしまうメーカーです。

日本でリリースされているZenfoneシリーズなどを見て、価格帯が「日本の主要メーカーのそれとそえほど変わらないな」というイメージを持った人も多いのではないでしょうか。
「日本価格」と言って特別なローカライズのため20%程度高値になっていたりもしますが、現地では20%オフ「程度」で販売されていて、それがバンバン売れているわけです。

つまり「日本人でも躊躇する価格帯の製品を現地の一般消費者が普通に購入可能」というわけです。

そう考えると日本と東南アジアの生活レベルの差は、もう殆どなくなってきているという現実を、日本に居ながらも実感できるんじゃないかなと思います。


そうしたときに、ビジネスとして世界を見た主観・感想がひたすら述べられている本がこの本です。

日本の閉塞化した文化も、もし経済が理由なのであるならば、「お金はあるところ(海外富裕層)から引っ張ってくる」を全力で実施しちゃえばいいのに、と。
昨今爆買いなど安くて品質の良い日本の製品が買われていく現象がありますが、緋色としてもなるほどと思ったのが「富士山に高級リゾートホテルを建ててしまう」「東京の次に国際ハブとなり得るのは福岡」というところ。

今の日本にとって「金のために」は決して悪いことじゃないと思う。
なんたって、そこで苦しんでいる部分があまりにも大きいのだから。
海外富裕層が期待する日本を日本が悪しきトラディッショナルをぶっ壊しつつ良きトラディションで発信していければ、もっと成長できるのでは、と思う。
現状を知った上での対策。

ファクトに対して課題を見出しプロポーザルする・・・いつもやっていることでしょう?


他には今後のアフリカ情勢について。
現状、まともなインフラ(道路・通信・電気)が無いアフリカは、最新の技術で道路や通信網が敷かれるのではないか、という予想。
いわゆるクロノ・トリガーで言うところの強くてニューゲームってやつですね。
現実味あります。


本紙では「海外には行きたきゃ行けばいいし行きたくないならいかなくていい」という「いつものホリエモン」が随所に出てきますが、

行きたいなぁ

と、思ってしまいました。
人生の作戦、もっと練ろう。





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